「タロット占いとは?覚えてはいけないって本当?」

占いには、数えきれないほどの種類があります。

古代から続く歴史あるものや、ごく身近なもので占えるものなど多種多様です。

その中でも、あなたはタロット占いをご存じですか?

タロット占いは、占星術や風水、四柱推命といったものと並んでとても有名でよく当たると言われている占いです。

本記事では、タロット占いの歴史やり方、そしてタロットを覚えてはいけないと言われる理由について、詳しく解説します。

最後までぜひご覧ください。

タロット占いとは

タロットカード

タロット占いと聞いて、まず何を思い浮かべますか?

特徴のある神秘的な絵柄、上と下がある、カード一つ一つに意味がある、などでしょうか。

まずは、タロットカードを正しく知ることから始めてみましょう。

タロットの歴史

タロットカードの歴史は古く、古代エジプトや古代ユダヤからという説もありますが、現在の形となったのは、中世ヨーロッパからです。

貴族や富豪の遊戯のために作られたものがタロットカードと言われています。

高名な画家が一枚一枚作画をしていて、高級品であったと思われます。

シャルル6世のタロット

1392年の「シャルル6世のタロット」と呼ばれるものが、記録上の最古のものとされています。

このシャルル6世は精神異常を抱えており、狂人の王と言われている人物です。

シャルル6世の気鬱を穏やかにするために「56枚の金色や様々な色で描かれた遊戯札」が作られたといわれています。

カードには4つの種類があり、さらに10枚の数札と、4枚の宮廷の人物が描かれた絵札があったそうです。

これより、タロットカードというよりはトランプに近いものといった説が有力となっています。

記録上最古のものとされていますが、こちらは現存しないものとなります。

ヴィスコンティ・スフォルツァのタロット

この「ヴィスコンティ・スフォルツァのタロット」は北イタリアで作られた、現存する最古のタロットと言われています。

1442年頃に作られており、いくらか現代のタロットに形は似ていてはいるもののまだ確立されたものではなかったようです。

エステ家のタロット

同じく1442年頃に、北イタリアのフェラーラ公であったエステ家が、タロットカードを購入したという記録が残っています。

この「エステ家のタロット」はイエール大学やパリ国立図書館に現物が保存されています。

庶民のタロット

16世紀に入ると、タロットカードは木版画として量産されるようになりました。

そして、フランスなどのヨーロッパ諸国にも広まり、庶民の遊戯として広まったようです。

フランスのタロット

1557年にフランスの最古のタロットである、「ケイトリン・ジョフロイのタロット」が作られました。

次いで1650年になると「ジャン・ノブレのタロット」が生まれ、これが現代のタロットの元祖と思われます。

そしてこのタロットカードは、「マルセイユ版」と言われています。

占い用に使われたタロット

18世紀頃、フランスでタロットカードを使い占いを行う占い師・エッティラが現れ、自身の新解釈で「エッティラ版のタロット」を作り上げました。

エッティラ版のタロットカードは、カードに四大元素や惑星・星座といったものを取り入れ、占い用としてのタロットカードを大成させました。

イギリスのタロット

1909年、イギリスで「ウェイト版のタロット」が作られました。

ウェイト版のタロットカードは、数札にもすべて絵柄が描かれるようになりました。

さらに1972年になると「アルフレッド・ダグラス版のタロット」が作られ、ここから現代のような自由な作風でオリジナルのタロットカードがたくさん生み出されることとなったのです。

タロットカードの種類

タロットカードは、全部で78枚のカードがあります。

そしてさらに、下記の二つの種類があります。

大アルカナ

一つは大アルカナと呼ばれ、22枚のカードがあります。

一枚一枚に番号が当てられ、それぞれに絵柄が描かれています。

人生の大きな出来事や運命が描かれているのが特徴です。

私たちがよく目にするのはこの大アルカナで、有名なカードとしては「愚者」「吊るされた男」「太陽」「月」などがあります。

小アルカナ

もう一つは、小アルカナと呼ばれます。

全部で56枚あり、さらに4つの種類に分類されています。

大アルカナとは違い、日常的な出来事が描かれています。

小アルカナは占いにあまり使われることがなく、カードゲームとしての用途となっています。

タロットカードで占えること

タロットカードは、現在の心の状況を読み取ったり生きていく上での選択や助言をしてくれます。

仕事や恋愛、人間関係など様々な問題を解決へと導いてくれる存在です。

また、あなたの内にある秘めたる可能性を引き出し自己啓発を手助けしてくれます。

占い師は、タロットカードからのメッセージを読み取り、湧いてきたインスピレーションを言語化することで占いを行うので、より詳細なアドバイスを行うことができるのです。

タロットカードは覚えてはいけない

タロットカード

タロット占いをする占い師は、タロットカードを覚えてはいけないといわれています。

カードの意味を覚なければ、正しく占えないはずではないのでしょうか?

その理由を説明する前に、まずは、タロットカードがなぜ当たるのかについて説明していきます。

なぜタロットカード占いは当たるのか?

人間には、潜在意識というものが存在します。

潜在意識とは無自覚の意識のことで、実に、人間の意識のうちの99パーセントをも占めるといわれています。

この潜在意識は心の奥深いところに潜んでいて、あなたの行動や感情を大きく動かします。

それにより、人生も左右する存在なのです。

タロットカードはこの潜在意識に働きかけることができるため、タロット占いを受けると無意識のうちにあなたの行動が良い方向に動くようになっていくのです。

タロットカードは、当たるというよりもあなた自身を幸せへと導く力を貸してくれる存在だと言えるでしょう。

タロットカードは覚えてはいけない?

ここからは、そんなタロットカードが覚えてはいけないと言われる理由について解説していきます。

これには、次の3つの理由があると言われています。

タロットカードを覚えてはいけない3つの理由
  1. 凝り固まった知識で判断をしてしまうから
  2. カードの効果が発揮されないから
  3. リーディング能力が上がらないから

①凝り固まった知識で判断をしてしまうから

タロットカードの基本は、カードからのメッセージを読み取ることです。

一つ一つの意味を覚えてしまうと、その概念に固執してしまうのです。

人の悩みは多種多様です。

その時の状況や感情によって、そのカードがもたらす意味合いは変わってきます。

意味を覚えてしまうと、同じ回答しか出せなくなる危険性もあります。

このように、カードの読み手が狭い解釈となることを防ぐために、覚えてはいけないといわれているのです。

②カードの効果が発揮されないから

タロットカードは、その状況に沿ったメッセージを伝えてくれます。

同じカードが出たとしても、タロットカードが伝えたいことは毎回違うのです。

正しく意味を伝えられなかったら、それは占いと呼べないのではないでしょうか?

カードの力を存分に発揮させるためにも、カードの意味を覚えてはいけないのです。

③リーディング能力が上がらないから

タロットカードで占うには、経験値がとても必要です。

先にカードの意味を覚えてしまうと、いつまでたってもカードを読み取る能力が向上しません。

答えは、その悩みにあった、いつも違うものでなくてはならないのです。

タロットカード占いには、経験と勉強がとても大切です。

占い手のリーディング能力の向上のためにも、単純にカードの意味を覚えてることは避けるべきなのです。

その他のタロット占いでやってはいけないことや注意点とは?

タロットカード

タロットカード占いをする際に、禁止されていることや注意点があります。

占いの精度を上げるためのことや、倫理的にしてはいけないことなどです。

ここからは、タロット占いでやってはいけないことや注意点について、一つ一つ詳しく見ていきましょう。

禁止されていること

①人の生死にかかわることは禁止

タロットカードの本質は、人生の選択肢を与えてくれるということです。

すなわち、イエスかノーで答えられることに限定されます。

人の生死は選択肢ではなく、運命なのです。

ですので人の生死を占ってはいけないといわれているのです。

②他人のプライバシーに関わることは禁止

タロット占いは、自身の行動を促すものです。

相談者に行動を起こさせるきっかけを作るのです。

恋愛で悩んでいるとき、大切な人のプライバシーにまであなたは踏み込めますか?

ただ、相手の気持ちを読み取ることはできます。

それがタロットカードのすごいところであり、魅力だと言えます。

③ギャンブルや合否に関することは禁止

中には、ギャンブルをタロットで占う方もいらっしゃいます。

ですが、本来であればこういった結果が明瞭なものを占うことはしてはいけないのです。

ギャンブルや合否がもし当たらなかった場合を考えてみてください。

占ってもらった側の方はの不信感は強いものとなります。

そしてそれが悪い方向へと動いてしまったら?

試験に合格するという占い結果が出たら、その方は勉強を怠ってしまうのでは?

タロットカードは楽をするための占いではないのです。

人間のこれからの行動の指針を決め、成功に向かって努力するように促すものなのです。

これらの理由から、ギャンブルや合否といったことを占うのは禁止なのです。

④同じ内容の占いをすることは禁止

タロットカードは全部で78枚もあるため、たとえ同じことを占ったとしても、出てくるカードは毎回違うものであることがほとんどです。

同じことを占うということは、タロットカードからのメッセージをを信じていないということです。

そして、タロットカードが伝えたいことを無視して、自分のなりたい方向へと無理やり変えようとしていると感じ取れます。

最初に出た結果をもとに、自身のこれからの方向性を決め信じて進めば、必ず良い結果となるでしょう。

⑤自分のことを占うのは禁止

自身を占うことをセルフリーディングと呼びますが、このセルフリーディングは、少なくとも自身の願望や想いが含まれたものになってしまいがちです。

タロット占いには、直観力が大切です。

最初から思惑が入った状態では、タロットカードからのメッセージを素直に読み取ることが難しくなってしまうのです。

要するに、自分に都合の良い結果を出してしまう危険性があるということです。

訓練を積んだ占い師であればそのあたりの制御もできるので、セルフリーディングを行える方もいらっしゃいます。

経験が浅いうちは、セルフリーディングをすることは避けたほうがよいでしょう。

⑥タロットカードを他人に触らせる

タロットカードと占い師は、とても密接な関係性を持っています。

占い師のエネルギーとタロットカードのエネルギーの結びつきが深ければ深いほど、正しい判断ができるのです。

そこに他の方のエネルギーが入り込んでしまったならば、関係性が複雑なものになってしまいかねません。

ですので、ご自身のタロットカードは自身でのみ管理するようにしてください。

注意点

勉強方法によって判断が変わる

どの師につくか、どの教材を使うかで、占いの結果が変わってしまいます。

「そんなことでは正しく占えないのではないか?」と思っていらっしゃるかもしれません。

ですがタロットカードは、いろいろな角度から解釈を行い、それにより相手の行動を促すものです。

たとえ解釈が違うとしても、最終的にもたらす結果が同じであれば、その占いは正しかったと言えるのではないでしょうか。

その正しい結果へと誘導するものがタロット占いなのです。

良い結果が出た時の注意点

誰でもよい結果であれば、それはうれしいことですよね。

ですが、良い結果が出て安心してしまい、努力を怠る可能性もあります。

実はこれこそ気を引き締めるいい機会なのです。

モチベーションをアップさせ、よりよい人生を歩む自分へと変化させていくことが大切です。

悪い結果が出た時の注意点

残念な結果が出てしまったとしても、それを一度はしっかりと受け止めることが大切です。

それは、あなたへ与えられた試練なのです。

今こそ自身を見つめなおし、改善するきっかけを作ってくれたと思ってください。

そうすれば、きっといい方向に進んでいくことでしょう。

タロット占いが危ないと言われる理由とは?やりすぎるとどうなるの?

タロットカード

タロットカード占いが危ないと聞いたことはないでしょうか?

これには、ちゃんとした理由があるのです。

タロットカードを理解し、用いれば危ないことはありませんので安心してください。

また、やりすぎてしまった時のデメリットについても紹介します。

タロットカードが危ない理由

タロットカードの解釈が個人の主観に左右されてしまうから

タロットカードからのメッセージは抽象的です。

それをどう言葉に表し、どのように伝え、そして受け手がどう解釈するのか。

少しのズレで結果が大きく変わってしまうのです。

人生をも左右することになるので、タロットカードは危険と言われているのです。

その日の状況や感情によって結果が変化するから

占い師と相談者の感情や体調によっても結果が変わります。

それだけタロットカードは繊細な占いなのです。

そして、相談者が「こうありたい!」と願う気持ちが強いほど正確な判断ができなくなります。

直観で感じたことを素直に聞く姿勢が必要ということなのですね。

タロットカードの絵柄に恐怖を覚えてしまうから

タロットカードの絵柄には「死神」「吊るされた男」など、怖いものがありますよね。

前出しましたが、タロットカードの内容には古代エジプトやフランスといった歴史的背景が関係しています。

それにより、最初からこのような恐怖心をもってタロットカードの占いの結果を知った時、その解釈が異なってしまう可能性があるのです。

タロットカード占いをやりすぎるとどうなる?

タロットカード占いはやりすぎてしまうと、依存してしまう可能性が高くなります。

納得のいく答えが出るまで何度でも繰り返し占いをしてしまうかもしれません。

占いの結果を受け止め、それに従ってどのように行動し考えていくべきかがとても重要なことです。

ですので、やりすぎはいけないといわれているのです。

まとめ

タロットカード
本記事でわかること
  • タロットカードの起源は中世ヨーロッパ
  • タロットカードには78枚のカードがあり、大アルカナと小アルカナに分類される
  • タロットカードでは様々なことを占うことができる
  • タロットカードの意味を丸暗記してはいけない
  • タロットカード占いにはやってはいけないことや注意点がある
  • タロットカード占いには危険な部分があり、やりすぎてはいけない

タロットカードとは、とても奥が深いものであることがおわかりいただけたかと思います。

タロットカードの個別の意味を理解することはとても重要です。

ですが、覚えるだけでは自由な解釈ができなくなってしまいます

ただ丸暗記をしてしまうだけでは直観力が鈍り、新鮮な回答が出せなくなってしまうのです。

すなわち、覚えてはいけないというよりは、覚えるだけではダメということなのです。

自分の成長を助けてくれる、それがタロットカードなのです。

結果をポジティブに捉え、豊かな人生を歩いて行ってくださいね。